脂肪吸引で使用される麻酔液について
- 2024年1月28日
- 脂肪吸引
脂肪吸引は元々麻酔液を注入しない方法で行われていました。出血や凸凹といった合併症のリスクがとても高いものでした。
現在は麻酔液を注入して脂肪吸引をすることで、出血量は少なく、凸凹するリスクも軽減することができています。
麻酔にはこれ以上は使用してはいけない量が定められていますが、脂肪吸引で使用する麻酔液に含まれる麻酔の量ははるかに大量の麻酔が含まれています。
極量を超えていても安全に使用できるようになったのはJeffrey A.Klein先生という偉大な先生のおかげです。
“The Tumescent Technique for Liposuction Surgery”という脂肪吸引を行う医師なら誰もが知っている超有名論文がありますが、キシロカインとエピネフリンの関係や血中濃度、代謝経路など脂肪吸引に使用する麻酔液に関する必須の知識が記載されています。
その後の論文でこの論文よりも多い麻酔の量でも安全との報告もありますが、アメリカの形成外科学会の脂肪吸引における麻酔量もこの論文の通りとなっています。患者さんの年齢や既往歴、術者の技術によっても大きく結果が異なりますので、より安全な方に従う方が最善ですね。